CHAPTER 4 恋人

スクロールする

4.1 - クリエイション

ロシアの伝統的でカラフルな刺繍を表現したフォークロール イヤリング。ガブリエル シャネルのお気に入りの色である大胆なレッドラッカーに彩られた、ツァボライト、オレンジガーネット、ブルーやピンクのサファイア、ダイヤモンド、そしてパールが全体にアクセントを添えます。

4.2 - ストーリー

ココ シャネルの伝説は、ガブリエルという女性の存在を容易に覆い隠します。それは彼女自身が望んだことであり、過去の悲しい出来事を、作品の背後に隠し、素晴らしくも変わりゆく人生の物語の題材として用いることを選びました。何よりもまず、ガブリエル シャネルは、優秀なクリエイターでした。しかし、この伝説の裏にはある女性の存在がありました。深く愛し、情熱的に生きた女性です。

フォークロール イヤリング

この動画では、モデルがフォークロール イヤリングを着用しています。

フォークロール イヤリングを着用したモデル

ガブリエル シャネルはフランスのビアリッツでロシアから追放された後のドミトリー パヴロヴィチ大公と出会います。無一文だったにもかかわらず、映画スターのようなルックスとシャネルを夢中にさせるロシアの魅力を彼は持っていました。

この出来事を振り返り、ガブリエル シャネルはドミトリーに「ちょうど小さなブルーのロールスロイスを買ったばかりなの。モンテカルロまで行きましょう」*と言ったと語っています。

*Paul MORAND, L'Allure de Chanel, 1976, © Hermann p.154

ふたりが出かけた後、ガブリエルをすでに狂おしいほどに愛していたもうひとりのロシア人作曲家、イーゴリ ストラヴィンスキーは大いに悔しがったといいます。

ココ シャネルとロシア大公ドミトリー
ガブリエル シャネルとドミトリー パヴロヴィチ大公、フランス、ビアリッツにて、1924年 Collection Chanel © DR

イーゴリ ストラヴィンスキーは結婚していました。彼は、家族と病気療養中の妻と共に、ガブリエル シャネルの田舎の別荘、ベルレスピロで暮らしていました。シャネルは、彼らが強いられた苦難から一時的にでも救おうと、自身の家を一家に提供し、ストラヴィンスキーの音楽活動もサポートしました。深い感謝のしるしとして、彼はロシアから持ってきたイコンをシャネルに贈りました。彼の財産の中でも極めて貴重で価値の高いものでした。

Igor
イーゴリ ストラヴィンスキーがガブリエル シャネルに宛てた手紙
1933年6月、イーゴリ ストラヴィンスキーからガブリエル シャネルに宛てられた手紙 © Fondation Paul Sacher, Bâle, Collection Igor Stravinsky.

アーカイブから翻訳:

イーゴリの額に触れるシャネルのルージュ
つい負けてしまうその甘い香り
待ち焦がれる優美な香り
ココと呼ばれるシャネルの
赤々とした唇から
その香りを
甘いキスの思い出に書き加えるために

親愛なるココ、これはその場しのぎの詩なんだ
フランス語で大声で君を呼ぶためのものなんだ
香りのギフトを
6月18日の聖なる日に
君の忠実なるイーゴリより贈ります
何も悪いことではないと信じている
強くはないとしてもこの詩で君をうっとりとさせたり
少なくとも、欲望を呼び覚まして
本当の意味で幸せになるために

愛をこめて
イーゴリ

ガブリエル シャネルとイーゴリ ストラヴィンスキー、ホセマリア、ミシア セール夫妻と共に
ガブリエル シャネルとイーゴリ ストラヴィンスキー、ホセ マリア、ミシア セール夫妻と共に、1920年 © Fondation Paul Sacher, Bâle, (Fonds Igor Stravinsky).

4.3 - サヴォアフェール

4.3 - サヴォアフェール

クリエイション スタジオとストーンの専門家は、完璧に協調して作業することが求められます。ロシアの刺繍をデザインしたブレ マリア ブローチのために選定された宝石のなかから選ばれたのは、28.81カラットのうっとりするようなイエローサファイア。エーグル カンボン ネックレスのために選ばれた、15.25カラットのダイヤモンドには、8角形のカットが施され、ヴァンドーム広場を表現しています。