CHANEL NEWS

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COCO VENDÔME

カール ラガーフェルド インタビュー

シャネルとヴァンドーム広場には、とても深いつながりがあります。マドモアゼル シャネルはホテル リッツで暮らしていましたし、シャネルのファインジュエリーのブティックもここにオープンしました。このヴァンドーム広場はパリのなかでも特にパリらしい場所。マドモアゼルがこの広場で撮った写真も数多く残っています。リッツの神話は今もリッツとともにあり、ヴァンドーム広場もまたその一部なのです。マドモアゼル シャネルが、晩年をこの場所で過ごし、戦前はリッツの広いスイートルームに暮らしていたように、シャネルはヴァンドーム広場ととても深い関わりをもっていると思います。私は、この場所の建築物がとても好きなこともありますが、今回のセットはむしろGPSにインスピレーションを得ています。発想としては、車に備え付けられたGPSのスクリーンに、ヴァンドーム広場の位置を示すようにネオンが輝くイメージです。

ゲストに見てもらうのはドレスですから、会場に到着した時に、そのセットがどんなに素晴らしかったとしても、席に座り、コレクションが始まればドレスに集中してもらわなければなりませんし、そうであることを願っています。ご承知の通り、今の時代は、どんなにドレスが素晴らしくても、ドアがあって、そこからモデルが出てくるだけでは、誰も見向きもしません。ショーはインターネットで世界中に配信されます、それも数カ月に渡って。シャネルのようなブランドにとって、これは至極当然のことです。一夜限りのことにこれほどの資金を投じるのは、私自身はとてもシックなことだと思いますが、普通のことではありません。世界中の人々に見ていただくのですから。

今回のセットには満足しています。素晴らしい仕上がりだと思います。今回のショーでは、真夜中のステージを造る必要がありました。昼間では意味がないのです。今は存在するかどうかもわからない、夜のパリでなければ。

男性的なたくましさとは違う、少年のシルエットのような、とても両性的なイメージ。私は女性の二面性に大きな魅力を感じています。マドモアゼル自身もそういう人でした。とてもロマンティックなドレスを作る一方で、オーストリアの紳士服や英国のジャケットにヒントを得たスタイルを取り入れ、また、2つボタンのスーツのデザインからシャネルのジャケットを生み出しました。このジャケットは何にでも合わせることができます。時代を超えたファッションアイテムとして定着しているからです。シルエットは常に新しくしなければなりませんが、このアイテムの位置づけは、Tシャツやジーンズと同じです。つまり、ロマンティックなドレスと違って性別を選びませんから、アンドロジナスなスタイルに欠かせないアイテムなのです。

私の課題は、マドモアゼル シャネル自身のデザインではないものを、「これこそシャネル」と納得させること。マドモアゼルがこの世を去ってから長い年月が経ち、私自身、シャネルとの関わりが長くなっていくなかで、このブランド、このイメージ、このスタイルでさまざまな遊びを仕掛けてきました。これほどの力をもつブランドは決して多くありません。

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FALL-WINTER 2011/2012 HAUTE COUTURE

 2011/12秋冬 オートクチュール コレクション ショー
7月5日、グラン パレにて

 ぼくが説明するまでもないかもしれないけれど、ヴァンドーム広場は、上からみると綺麗な八角形をした広場である。その広場には、対面するように二 つのストリートが接続されている。

今回のショーのセットは、 会場であるグランパレの中に、このヴァンドーム広場をとても抽象的に再現したものである。その抽象化された広場自体がランウェイになっていて、 同じように抽象化されたモニュメンタルなコラムを中心にモデルたちが歩き回る。

ぼくたち観客は、接続される片方のストリートから広場に入り、そのなかを歩いてそれぞれの席に辿り着く。ショーが始まると、今度は逆のストリートか らモデルたちがあらわれる。ぼくたち観客とこのショーのモデルたちは、時間差で同じランウェイを歩くことになる。もしかしたら、ぼくたち自身も、このセッ トのなかで何かを演じる役者なのかもしれない、ふとそう思った。ぼくはその気になって、自分が実際の街のなかで、このショーを眺めることを想像してみる。 たとえば、こんな感じに。

 「ぼくは、少し早めの夕食を済ませ、空が薄っすらと赤く染まるパリの街を気持ちよく散歩をしている。すると、突然、大きな広場に出る。その空間 (広場というよりは空間と呼びたくなる。)の均整がとれた形状と、それをかたちづくる美しいファサードに見とれて、ぼくは少しの間たちつくす。八角形に切 り取られた夕刻の空が、とても綺麗だ。そのとき、向こうのストリートから、見た事もないような服を身にまとった人たちが次から次へと、列をなして広場に流 れ込んでくる。この世のものとは思えない衣装の行進が僕の目の前を通り過ぎてゆく。ぼくは驚いて、この光景が現実なのか、夢なのか、様々な角度から考えて みる。そういう思考を巡らしているうちに、広場から、不思議な行列はどこかに消え、おなじ場所で今度は不思議なパーティが始まる。どこからともなく、集ま る人々。ぼくはそのパーティにも、いつの間にか参加をしている。夕暮れ時のパリ、すべてがある美しい空間で、瞬く間に、起こったことだ。」

 現実のヴァンドーム広場を思い浮かべて、そんな空想をショーの間に楽しんでいた。

撮影: オリヴィエ サイヤン

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TWO DAYS BEFORE THE SHOW

2011/12秋冬 オートクチュール コレクション ショー2日前
カール ラガーフェルドによるスタジオでのフィッティングの様子

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MAKING OF THE PRESS KIT

2011/12秋冬 オートクチュール コレクション プレスキット写真撮影

Studio 7L(パリ)にて

撮影: オリヴィエ サイヤン

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