
THE WEDDING DRESS
SPRING-SUMMER HAUTE COUTURE SHOW
シャネルの2015春夏 オートクチュール コレクション ショーを締めくくるルックとしてカール ラガーフェルドがデザインしたのは、ロマンティックかつモダンで、このうえなく優美なウェディングドレスでした。花の女神フローラからインスピレーションを得て生まれた、おとぎ話に出てきそうなこのドレスは、ルマリエのアトリエで10数人の職人たちの手により、3000を超えるパーツを集めて1ヶ月以上かけて仕立てられました。
ショートスリーブのトップにはスパンコールの刺繍が施され、フレアになった裾の下には長いトレーンが広がり、花園のように花々が散りばめられています。繊細なピンクが時折のぞく淡い色づかい。無垢な花びらを巧みに重ねたコラージュには、シフォンやオーガンザ、ホワイトのプラスティック装飾、ラインストーン、パールが組み合わされています。伝統的な白いベールの代わりに、カール ラガーフェルドは雲のようなチュールが覆う、大きなつばの帽子を用いました。
フランソワーズ=クレール プロドン
Photo by Olivier Saillant