ヘブライ語で「最も美しいもの」を意味する「サファイア」。この語が示すのは、多くの色を持つこの宝石が表現する魅惑そのものです。
サファイアは、ルビーと同様コランダムの一種です。
しかしながら、ルビーが赤であるのに対し、サファイアは、ピンク、イエロー、グリーン、オレンジ、ピンクオレンジ(パパラチア)、無色などのさまざまな色のものがあります。青色以外のサファイアには、色を表す形容詞が“サファイア”の前につけられています。色の形容詞がなく、ただ”サファイア”といわれる時には、それが青色系のサファイアであることを意味しています。
青色のサファイアだけを取ってみても、極めて薄い色からナイトブルー、あるいはターコイズブルーから紫がかった青色まで、その産地によりさまざまな色が存在しています。
微晶質の水晶に属するアゲートは、カルゼドニー(玉髄)の一種です。アゲートの名前は、古代この石が豊富に採れた、シチリアの川のラテン語名“Achates”に由来しています。
アゲートは、さまざまな色と質感を有しています。波形模様、縞状模様、または帯状の構造を持ったアゲートには、赤、緑、黄色、青、黒、紫、薄紫、茶色、白、斑点のある白、薄茶色、不透明のさまざまな色があります。
キューピッドが矢先で切ってしまったヴィーナスの爪・・・、そこからオニキスと呼ばれる深い黒色を帯びた小さな石が生まれたといいます。
微晶質の水晶に属するオニキスは、黒い色を帯びたカルセドニー(玉髄)の変種。その繊細な質感と独特の光沢により、オニキスは最も大胆な組み合わせや細工に向いている石だといえます。
紫色の水晶、アメシスト。その強い色合いは、鉱物の中に含まれている微量の鉄の存在によるものです。アメシストの紫色は、赤みがかったもの、くすんだもの、藤色と幅広い色合いを持っています。
微晶質の水晶に属するローズクォーツは、パウダーピンクの繊細な色味を帯びています。ローズクォーツは透明なものから不透明なものまで、透明度の異なるものが存在しますが、その中でもローズクォーツのパステルカラーが最も美しさを発揮させるのは、そのやさしさが強調された半透明のものでしょう。
カルセドニーの名前は、古代、ボスポラス海峡にあった町“カルセドン”に由来しています。カルセドニーの特徴は、くすみのある不透明感、青みがかった乳白色にあります。カボションに丸くカットすると、その色が醸すやさしさを最大限に引き出すことができます。
オパールの語源は、“宝の石”を意味するサンスクリット語“Upala”です。不透明で乳白色のピンクオパールは、その色合いのやわらかさと繊細さが特徴です。極めて女性らしいその色は、カボションカットの丸みと絶妙に調和します。
トルマリンの語源はシンハラ語の“turamali”であり、それは“さまざまな色を持った石”を意味しています。トルマリンは実に無限大の色を持ち、ピンク、赤、黄色、茶色、緑、紫、黒、無色、多色混合などがあります。単色のトルマリンは極めて稀であり、それがゆえに貴重であるとされています。
ラテン語で“海の水”意味する、まさに海の色を帯びたアクアマリンは、青と緑の中間にある色が特徴です。ベリルの一種で、輝きが強く稀少なアクアマリンは、大変人気の高い宝石です。
赤色のトルマリンをルベライトといいます。一般的にルベライトの赤は、幾分紫がかっており、それによって力強さと激しさが加わります。ルビーの色を帯びたルベライトが、最も高い評価を得ています。
ガーネット(柘榴石)とは、多数の宝石種を含むひとつの鉱物のグループの総称で、鮮やかな色調を持った多彩な色を特徴とします。
その色は、赤褐色、レンガ色、紫がかった赤ピンク、濃い緑など、茶色に近い赤からエメラルドグリーンにまでに及び、その色に応じて名前が付けられています。
ガーネットの名前は、ガーネットグループの中の、ざくろの色に似た赤ピンクの宝石種を指すのにも使われます。
水晶の一種シトリン。その鮮やかな黄色が、“シトロン”(レモン)を想起し、そこからシトリンの名前が付けられました。シトリンは、薄い黄色のものから金色を帯びた茶色のものまであり、透明感のある暖色を特徴とします。
クリソライトという別名を持つペリドットの名前は、“黄金の石”を意味するギリシャ語に由来し、独特の輝きを持っています。その色は黄緑から茶色を帯びた緑、さらにはオリーブグリーンにまでおよびます。古代に大変珍重されたペリドットは、バロック時代にも最も人気を得た宝石となりました。
地質学者ピエール=ルイ・コルディエに因み、コーディエライトと呼ばれることもあるアイオライトの名前は、スミレを意味するギリシャ語"ion”に由来します。アイオライトは、青から紫の色を帯びた宝石です。